テストを笑う者は、テストに泣く
皆さん、「ソフトウェアテスト」と聞いてどういったことを思い浮かべるでしょうか?
- 誰でも出来る作業
- 手間がかかる作業
- しかし単価が安い
上記のようにネガティブなことを思い浮かべる人も少なくないと思います。
しかし考えてみてください。
最終テストをパスすると開発は終了となり、納品・導入、利用開始となるのです。
テストは言わば『最後の砦』なのです。
納期を遵守することや仕様通りの製品を作成することも大切です。
でもそれは『当たり前』のことです。
どこの会社もそんなことはやっています。
他社との競合に勝り、お客様の満足度も上げるために、どこよりも品質が高い製品を作ることが大切です。
それを実現するために必要なことが「テスト」です。
ただ、上記にもあるようにテストに対するネガティブな既成概念はまだまだ根強く、テストエンジニアやテスターはIT業界の中では地位が低いです。
私も「単価が安い」「誰でもできる」などと言われて随分悔しい思いをしてきました。
しかし、テストをする人間も設計者と同様に幅広いスキルが求められます。
例えば
- 要件や仕様を理解し、テストケースを作成する能力
- テストケースを理解し、データパターンを展開する能力
- テスト仕様書を見やすくまとめる能力
- レビューする能力
- 実際にデータを投入する技術(SQL等)及びツール(UFT等)の知識
- 結果確認のためテーブル(ファイル)の内容を表示させたり、エビデンスとして外部のファイルに書き出す技術
- 質問事項や不具合報告を正確にわかりやすく文章で表す能力
少し考えただけでもこれだけ出てきます。
必ずしもこれらすべてができなければいけないわけではありません。
しかし、「言われたことしかできません」という人より、上記のようなことができる人の方が重宝され、テスト品質を向上さ せられるということは一目瞭然ですよね。
だからこそ、皆さんにテストに対するネガティブな既成概念を取り払ってもらい、それと同時にテストエンジニアやテスターは磨くべき能力と学ぶべき知識に満ちた、やりがい溢れる仕事であることを知って欲しいと思います。
持論になりますが、『テストを笑う者は、テストに泣く』と思っています。
これを読んでくださった方が、少しでもテストを大切にしてくれると嬉しいです。
ここまでご精読ありがとうございました!